映画なまもの

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【映画感想】IT/イット “それ”が見えたら、終わり。【ネタバレ】

オリジナル未視聴で『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』を観てきました!

ネタバレありの感想です!

 

 

とんでもない青春映画

 

とんでもない青春映画だった。

一人ひとり、悩みを抱える少年たちが、仲間と出会い、仲間と力を合わせ、それぞれの恐怖を乗り越え、困難に立ち向かっていく。その様に感動しないわけがない。

 

 

敵となるピエロ、ペニーワイズは対象者が1番恐怖するものに姿を変える。そして、対象者の恐怖を自らの糧としている。なので、ペニーワイズはギリギリまで対象者を脅かし、怯えさせ、十分な恐怖を与えてから、対象者を殺す。(助けが入ったりすると、恐怖が薄まるのか、殺すのをやめたりする)

 

 

この設定が絶妙で、仲間と協力することや、恐れなければ勝てるという細い勝ち筋を子供達に与えていて、物語のバランスを非常によく保っている。
(相手が単なる周りをぶち殺して回るモンスターや、快楽殺人者だったら、この映画は30分くらいで終わってる)

 

 

己の恐怖を知り、向かい合い、乗り越えることは大人でも難しい。それをやってのける子供達に涙してしまった。

もしかすると、ホラー映画だけとして見たら、物足りないかもしれない(主人公周りはあまり死なないので)
ただ、子供達の成長物語として見たとき、非常に面白い作品だと思う。

 

ベンについて


ただ、個人的にはベン(太っている子)が報われなかったのが悔しい。どうしても最後はベンを選んで欲しかった。音楽の趣味も合う、ポエムも馬鹿受け、彼女の部屋を覗いた時に、その景色を脳裏に焼き付けて、部屋にあった「カエルの王子様」をずっと覚えてて、彼女が呪いにかけられた(ペニーワイズに捕らえられた時)には、ここぞとばかりに接吻かますっ!ここまでしても、結局選ぶのは見た目がそこそこいい奴なのか…僕は悲しい…結局人は見た目なのか。

 


これが恐怖か。