『スター・ウォーズ』で考える最高の劇場鑑賞方法
最近は劇場で映画を鑑賞するにも様々なスタイルがあります。
通常の2D上映から、3D映画、4D映画。音響や映像にこだわったドルビーアトモス、IMAX。さらには、Screen Xといった、少し変わった上映スタイルもあります。
それぞれの上映スタイルには、どんなメリット、またはデメリットがあるんでしょうか。この記事では、『スター・ウォーズ フォースの覚醒』を3回劇場鑑賞した筆者の経験をもとに、主要な上映スタイル(2D/3D/4D)の特徴について書いていきます。
今回、検証に使った作品は『スター・ウォーズ フォースの覚醒』ですが、一般的な各上映の違い、感じ方についてお話ししますので、作品の内容に関わらず、今後の劇場鑑賞の参考にしていただけると思いますので、是非最後まで読んでいただければ嬉しいです。
検証条件
今回、比較した条件は下記になります。
作品:スター・ウォーズ フォースの覚醒
劇場:TOHOシネマズ 新宿
方法:『スター・ウォーズ フォースの覚醒』を劇場で3回鑑賞。
各回、異なる上映スタイルで鑑賞する。
順番:2D ⇨ 3D ⇨ 4D
今回は劇場鑑賞方法に関する記事なので、作品自体の面白さに関しては、言及しません。あくまで、作品の観やすさに関して記載します。また、鑑賞の感じ方には個人差があることはご留意ください。
2D上映のメリット
すべての上映方法を確認後、私が思った2D上映のメリットは下記です。
- ・画面が明るい
- ・ハッキリした映像
- ・鑑賞料金が安い
2D上映は最も公開している劇場が多い上映スタイルです。映画製作側も、まずは2D上映での視聴を前提として、映画を製作している最も一般的な鑑賞方法になります。
まず、2D上映の特徴として、3D/4D上映と比較した場合、画面が明るく、ハッキリした映像を楽しむ事ができます。
3D上映は、左右の目に入る光の量を減光し、両目で見る映像に差異を作って、映像を立体に見せているので、目に入る光量は3D上映より2D上映の方が多いです。 そのため、2D映像の方が全体的に明るい画面で映画を楽しむことができます。
また、3D映像は、3D映像への加工が強く出ている部分と、出てない部分があり、ボヤけて見える場面がいくつかございました。2D映像はそういった映像の差異が無い分、細かい部分まで、ハッキリとした映像で楽しむことができます。
さらに、追加のポイントとして、3D映画のように奥行きを感じない分、スクリーン全体をフラットに見ることが出来、映画全体を俯瞰してみることが出来ました。
あと他の上映方法と比べた時に、料金が安かったです。2D上映に対しての追加オプションが3D/4D上映なので、 当たり前と言えば、当たり前ですが、3D映画でプラス300~400円、4D映画でプラス1000~1200円と考えれば、この価格差は2D映画の大きなメリットだと思います。
3D上映のメリット
すべての上映方法を確認後、私が思った3D上映のメリットは下記です。
- ・奥行きのある映像
- ・迫力のある映像
3D上映の一番の魅力は、やはり奥行きのある映像だと思います。
常に画面の奥に空間の広がりを感じることができますので、映像がよりリアルに感じることが出来ます。非常に感情を揺さぶる情景として、1番映画を楽しめたのは3D映画だと思います。また、他の上映方法にはない、画面の手前や、画面外に映像が飛び出してくるような迫力ある演出も魅力です。
また、3D上映のメリットとして、3D上映のために用意されたシーンを楽しめるということもあります。『アバター』などそもそも3D上映公開を前提とした作品だけでなく、一部映画には、3D上映を前提としたシーンがあります。(画面手前にキャラクターや、物が飛んでくるシーンなど)そういったシーンを十分に楽しむには、やはり3D上映で見る必要があるます。なので、3D映画を鑑賞される場合は、その作品が3D向けなのかどうか確認することはかなり重要だと思います。
今回の『スター・ウォーズ フォースの覚醒』に関しては、画面から映像が飛び出すような演出はありました。冒頭のカイロ・レンが、ポー・ダメロンのブラスターを止めるシーンの描写は2D/4Dには無い迫力と、カイロ・レンの凄さをとても良く表現していました。こういった3D上映でした味わえない映像体験を得ることができるのは、大きな魅力だと思います。
4D上映のメリット
すべての上映方法を確認後、私が思った3D上映のメリットは下記です。
- ・2Dや3Dとは全く違った映像体験
- ・今しか体験できない映像体験
4D上映の詳細に関しては、別の記事にまとめておりますので、もし宜しければ、ご確認ください。
正直なところ、4D映画に関しては、前述の2つとは全く別の映像体験になり、比較することが難しいです。
動き揺れる座席と、水しぶき、風、香り、ストロボライト、スクリーンを覆うほどのスモークなど、他の上映方法には無い演出と魅力が沢山あるため、5感を全て使って映画を楽しむことが出来ます。
また、これらは家庭のホームシアターでは再現が難しいため、劇場で公開中のみ体験できる視聴方法だと考えると、4D上映で映画を楽しむ価値は十分にあります。
3つの鑑賞方法の中では、1番エキサイティングな鑑賞方法だと思います。
今回のスター・ウォーズでもその機能は十分に発揮され、宇宙船に乗ってハイパードライブでワープシーンなどは、臨場感たっぷりに楽しめると思います。
一方で、常に水しぶきや風、座席の振動など、上映中は何かしらの演出が発生しておりますので、過剰な演出を好まず、ゆっくり画面に集中したいという人にはオススメできません。
また、個人的な意見ではありますが、フォースの覚醒に関しては4D上映は合ってなかったと思います。現在の4D技術では宇宙の無重力感やブラスターの弾丸など、
実態を持たないものは再現しきれていない印象でした。フォースの演出が座席からの風で再現しておりましたが「フォースって風なのか」と疑問に思ってしまうところがあり、感情移入出来なかったです。
4D上映に関しても、3D上映同様に、その映画が「4D上映に対応している」もしくは、「4D上映の評判」を事前に確認してから劇場に向かうことをオススメします。
まとめ
2D上映、3D上映、4D上映の3つの上映方法について、それぞれ特徴をまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。ちなみにですが、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」で僕が一番楽しめた上映方法は2D上映でした。僕はひとつひとつのシーンを丁寧に、しっかり観たかったので明るさや映像美、また特撮の細やかを楽しめる2D上映が好きでした。ただ、これはあくまで、どれかひとつを上映方法を選んだ場合で、どの上映方式でも非常に楽しめました。
どの上映方式が最良という答えは出せませんでしたが、作品や気分に合わせて、変えていくのが1番だと思います。落ち着いて、ストーリーをしっかりと楽しめる2D、映像の奥行き・情景を楽しめる3D、新しくエキサイティングな4D。作品や一緒に見る方に合わせて、上映方法を選んでみてはいかがでしょうか。この記事があなたの映画選びに少しでも役に立てれば、幸いです。
最後になりますが、スター・ウォーズはどの上映方法で何回観ても、面白かったです笑
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